個人的BEST 2006。

 

 昨年も例年同様、音楽にどっぷりの一年だったような気がしますが、このブログを立ち上げたこともあり、自分が聴いて来たルーツみたいなものをあらためて聴く機会も多かった気がします。また自分が書いた記事に自分で感化され、自家中毒(笑)を起こしたようにその周辺を再度掘り下げて聴き漁るような作業もしていたような感が・・・。

 ここでは昨年発売されたものを中心にベスト10としてまとめてみました。(順不同)


Bob Sinclar/Love Generation (Ron Carrol Remix)
 記事でも取り上げたアルバム「Western Dream」から。オリジナルもさることながら、ゴスペル風味のアレンジが施されたこのヴァージョンは圧巻。フランスの元「エロエロ大王」が変身したこのアルバムは「突き抜けた明るさ」に溢れた傑作でした。

Corinne Bailey Rae/Put Your Records On
 このブログの一発目で取り上げたCorinne Bailey Rae。実を言うとPVを見て「一目惚れ的」な聴き方をするという、個人的にあり得ない(苦笑)とっかかりだったのですが、結果的に長く聴き続けたアルバムでもありました。独特の空気感はやっぱりいいです。U.Kソウルの新しい風となりうるか。

Medeski Scofield Martin & Wood/Little Walter Rides Again
 敬愛するJAZZギタリスト、J・スコフィールドがMedeski,Martin & Woodと組んだアルバム「Out Louder」から。「過去の名声」に胡座をかくような肩透かしを食らう作品が続いただけに、一発目のこの曲で「やるやん!!(笑)」。アルバムも緊張感に溢れた傑作。ずーっとこのユニットでやって欲しい(苦笑)。

Capleton/Invation
レゲエ関連に関してはこのCapleton「Free Up」と古〜いところでRanking Trevor「In Fine Style」の2枚のみを一年間ヘヴィに聴いていたという気が(汗)。しかしそれほどこの2枚は良い!コンシャスな味のダンス・ホールは気持ちいい。

Roger Sanchez/Turn On The Music
御大ロジャーの5年ぶりのオリジナルアルバムはハウス好きとしても嬉しい出来事だった。中身はといえば、やっぱりの「ど真ん中ハウス」でセクシー。この人はエロくてナンボのとこが既に確立されている感があって偉大。

Max Sedgley/Devil Inside
 ガツンとやられたコンピ「Supernatural Funky Musique Volume 3」に収められたブギーファンク。Roni Sizeのドラムとして知られるMax Sedgleyの「時代錯誤」的な音が妙にハマって、ヘヴィ・ローテーション。ラテンから中東、ファンク、ジャズとおもちゃ箱みたいなこのアルバムもけっこう聴き込んだ一枚。

Terri Walker/This Is My Time
いつもは「オシャレなハウス」な雰囲気のHed Kandiレーベルからリリースされたちょっと大人な渋めコンピ「Hed Kandi Presents Nu Cool」より。「カッコいい女性ヴォーカルの曲2006」の個人的一位獲得(笑)

Pete Kuzma ft Bilal/High & Dry
Radioheadの曲をクラブ系アーティストがカバーした「Exit Music:Songs With Radio Heads」から、Jazzy Jeff率いるA Touch of Jazz所属のPete Kuzmaが、Bilalをヴォーカルにフィーチャーしたナンバー。ギターのカッティングやら、コーラス・ワークやらが全て完璧にハマっていて、間奏部分での突然4ビート・ジャズに変わるところで背筋がゾゾーッ(笑)。美しく衝撃的な最上級カバー。

Jamie Cullum/Frontin'
Gilles Petersonの英BBCラジオ番組の中で行われたセッションの模様を集めたアルバム「Gilles Peterson Presents.The BBC Sessions」から、これもカバー曲。Pharrellの「Frontin'」をジャズ・セットでカバーするアイデアもさることながら、スタジオでの一発生撮りの緊張感がスゴい。他にもRoots Manuva、Common、The RootsN.E.R.D.Beck,Bjork...etcとGillesと親交のあるアーティストたちが参加していて聴き応え充分。

Choklate/Waitin' (feat. Chali 2NA)
西海岸のレーベルKAJMEREからリリースされたニュー・ソウルな女性シンガーChoklateのデビュー・アルバムからのシングル。J5のChali 2NA参加。佳作な感も無いではないけど、全編を通じて「大人の鑑賞」に充分耐えうる素晴らしいアルバム。もっとこういう実力派のアーティストが話題に上ってもいいのではないか。

Munk/Disco Clown
都市の為の架空のサウンド・トラック〜という形態のコンピ「The Sex The City The Music」シリーズ。持っている「Barcelona」「Berlin」「New York」「Paris」の4枚はそれぞれの都市の雰囲気が出ていて、どれもハズレ無し。ディープ・ハウス色が強い「Berlin」編の冒頭を飾るこの曲は「ベルリン」という街のヤバそうな感じがイナたいディスコ調とマッチ。行ったこと無いけど(苦笑)。

 ベスト10のつもりが、11曲あるやん・・・・(苦笑)

番外編
 新譜以外では、ジャズ/エレクトロ関連、ブラジル音楽周辺、そしていわゆるジャズの再発掘モノに没頭しておりました。以下は特に聴いたものを。

Rahsaan Roland Kirk/Spirits Up Above
Rahsaan Roland Kirk/Pedal Up

盲目の「なんでも」リード奏者、ローランド・カークGilles PetersonJazzanovaの編によるジャズ・コンピ「The King Of Jazz」に収められたコーラスをフィーチャーした「暗黒ジャズ」と、自身のバンド、73年のアトランティック時代のライブ盤からの一曲。「なんでもあり」と「グロテスク」が強烈な印象のローランド・カークの「自由さ」が際立った曲たち。中毒性ありです。

Saint Germain Des Pres Cafe シリーズ
 ジャズ/エレクトロ、ラウンジもののコンピとして「ハズレ」のないシリーズ。何枚かをまとめて聴いても違和感が無く、ニコラ・コンテなど周辺の感じを知るにはうってつけ。記事で紹介した「Saint Germain」というアーティストとは関係なく、パリの第6区というオシャレな地域をイメージしたコンピ。行ったこと無いけど(苦笑)

Back Porch Vipers/When I Get Low I Get High
友人作成のコンピに一曲だけ入っていた「謎のグループ(裏庭のガラガラヘビ)」。エラ・フィッツジェラルドの名曲を実にカッコいいアレンジで演っているんだけど、アメリカのカントリーなどをベースにしたジャム・バンドらしいという以外はまったくわからない。気になって仕方が無いので知ってる人がいたら教えて下さい(汗)

■幾多のアングラ・ブートレガーたちの作品
 とりあえず、楽しませてもらったMash Up作品群のクリエイターたちへ感謝。

■JBを始めとする惜しくも鬼籍へ入られた偉人たちに感謝。
 「O'Jaysの息子」Gerald "Teddybear"Levertも亡くなっていたことを大晦日に知り唖然。


 というわけで、とりとめもなく振り返ってみましたが、いつものごとく節操のないこと甚だしい(苦笑)。たぶん、今年もこんな感じです。はい。すみません。